「お問い合わせフォームから届くのが、営業のメールばかり」
この記事は、フォームで営業を受け取って困っている側のお店や会社に向けて書いています。
先に結論です。人が手で送ってくる営業メールは、機械の対策では止まりません。
ロボットの迷惑送信と、人の手による営業は、効く対策が違います。人の営業は止めようとするより、「仕分ける」ほうがうまくいきます。
送る人が自分で「営業です」と選べる場所を作ると、届いた時点で本物のお問い合わせと分かれます。
こんにちは。
三重県でホームページ制作をしているMYコンサルティング株式会社、代表の宮本です。
当社の会社サイトのフォームにも、営業のメールが届きます。
この記事では、フォームに来る迷惑な送信の見分け方、それぞれに効く対策、当社が実際に入れた「仕分け」の方法と結果、「営業お断り」の書き方までを、順番に説明します。
フォームに来る迷惑な送信は2種類
フォームに届く迷惑な送信は、送っている相手で2つに分かれます。
どちらが来ているかで、効く対策が変わります。
| ロボットの迷惑送信 | 人の手による営業 | |
|---|---|---|
| 送っている相手 | プログラムが自動で大量に送る | 営業の担当者や、営業を請け負う会社が、1件ずつ入力して送る |
| 中身 | 英語、意味の通らない文、怪しいリンクだけ | 「突然のご連絡失礼いたします」から始まる、きちんとした日本語の売り込み |
| 届き方 | 短い時間にまとめて届くことがある | 1日に数件、ばらばらに届く |
| 効く対策 | 機械の対策で大きく減らせる | 機械の対策では止まりにくい |
文面だけで確実に見分けることはできませんが、英語のスパムが大量に来るならロボット、丁寧な日本語の売り込みがばらばらに来るなら人の営業、というのが一つの目安です。
両方が来ているなら、両方の対策を組み合わせます。
ロボットの迷惑送信に効く対策
| 対策 | 中身 | お客様への影響 |
|---|---|---|
| 見えない入力欄(ハニーポット) | 人には見えない入力欄を置き、そこに何か入っていたらロボットとして受け付けない | なし |
| 送信の間隔を制限する | 同じところから短い時間に何度も送られたら受け付けない | ふだんはなし(すぐに送り直すと止まることがある) |
| 送り元を確かめる | ほかのサイトから送られてきたと分かるものを受け付けない | なし |
| 画像認証(CAPTCHA) | 「私はロボットではありません」などの確認を入れる | 種類による。チェックや画像選びが出るものは手間が増える |
上の3つは、お客様の手間を増やさずに入れられます。
当社の会社サイトのフォームも、この3つを入れています。それでも止まらないときに、画像認証を足すのが順番です。
フォームそのものの仕組みはお問い合わせフォームとはで説明しています。
人の営業に、機械の対策が効かない理由
画像認証は「人かロボットか」を見分ける仕組みです。
人の営業は、人が送っているので、画像認証を入れても通ってしまいます。見えない入力欄にも、人は何も入れません。
当社の会社サイトのフォームに届いた営業も、アクセス解析で見ると、フォームの入力を始めた記録が残り、フォームのページに2分半ほどとどまってから送られていました。
ロボットではなく、人が入力して送っている動きに見えます。
そこで当社は、画像認証を入れないことにしました。人が送っている営業には効かないからです。
当社がやったこと:止めずに仕分ける
人の営業を完全に止めるのは難しい。
それなら、本物のお問い合わせと混ざらないように、届いた時点で分かれるようにすればいい、と考えました。
| やったこと | 中身 |
|---|---|
| ① 選択肢を足す | 「ご相談内容」の選択肢に「営業・協業のご提案」を入れた |
| ② 件名に印を付ける | 営業を選んだ送信は、届くメールの件名に「営業」の印(当社では【自社HP・営業】)が付くようにした |
| ③ お礼のページを分ける | 営業を選んだ人は、別の送信完了ページに進むようにした |
| ④ 数え方から外す | 営業を選んだ送信は、アクセス解析で成果として数える「問い合わせ」から外した |
結果、2026年9月15日から10月13日までにフォームから届いた26件(ほぼすべて会社サイトのフォーム)のうち、少なくとも17件は、送った人が自分で「営業・協業のご提案」を選んでいました。
営業の人も、自分の送るものが営業だと分かっています。選べる場所があれば、そこを選んでくれる人も多い、ということです。選ばずに送ってくる営業もあるので、中身の確認は続けています。
仕分けると、本物のお問い合わせを見落としにくくなる
営業に埋もれて、お客様からの大事な連絡を見落とすのが一番の損です。
件名に印が付いていれば、印のないものから先に読めば済みます。アクセス解析で数える問い合わせの数も、営業で水増しされにくくなります。
実際のフォームは、当社の会社サイトのお問い合わせで見られます。「ご相談内容」の選択肢の中に「営業・協業のご提案」が入っています。
この仕分けは、特別な仕組みがなくても、今お使いのフォームに選択肢を1つ足すところから始められます。
今のフォームに仕分けを足したい方へ
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「営業お断り」の書き方と例文
フォームの近くに「営業お断り」と書くだけで、営業がなくなるわけではありません。
ただ、上の「仕分け」と組み合わせると、送る側に「営業はこちらを選んでください」と伝わります。強い言葉で断るより、行き先を示す書き方がおすすめです。
例文1:やわらかく案内する
営業・協業のご提案は、「ご相談内容」で「営業・協業のご提案」をお選びください。
内容を拝見し、必要な場合のみこちらからご連絡いたします。
例文2:はっきり断る
こちらのフォームは、お客様からのご予約・ご相談の専用窓口です。
営業・売り込みのご連絡はお受けしておりません。お返事もいたしかねますので、ご了承ください。
どちらを使うかは、お店や会社の考え方で決めてください。
取引先からの提案を受けることもあるなら例文1、お客様の窓口に絞りたいなら例文2が合います。
届いてしまった営業メールの扱い方
- 返事をしない:断りの返事でも、「このフォームは読まれている」と相手に伝わります。必要のない営業には返さないのが一番手間がかかりません
- メールの受信ソフトで振り分ける:件名の印や、本文に入る会社名などで、自動的に別のフォルダに入るようにします。フォームからの通知は差出人が同じことが多いので、差出人ではなく件名で振り分けます
- 本物のお問い合わせから先に読む:仕分けの印がないものを先に確かめます
WordPress(Contact Form 7)で仕分けを入れるには
WordPressでよく使われるフォームの仕組み「Contact Form 7」なら、管理画面の設定だけで仕分けを入れられます。
| 手順 | やること |
|---|---|
| ① | フォームの設定画面で、ご相談内容の選択肢(ドロップダウンメニュー)に「営業・協業のご提案」を足す |
| ② | 「メール」の設定の題名(件名)に、その選択肢の差し込みタグを入れる。選んだ内容が件名に入るようになる |
| ③ | メールの受信ソフトで、件名に「営業・協業のご提案」が入ったものを別のフォルダに振り分ける |
お礼のページを分けたり、アクセス解析の数え方から外したりするには、もう少し手を入れる必要があります。
自分で触るのが不安なら、作った会社に「お問い合わせフォームの選択肢に『営業・協業のご提案』を足して、選んだ内容が件名に入るようにしてほしい」と、そのまま伝えてください。
やらないほうがいい対策
| 対策 | なぜ、やらないほうがいいか |
|---|---|
| フォームを外して、メールアドレスを載せる | 営業はメールで届くようになる。載せたアドレスは、ロボットの迷惑メールの的にもなりやすい |
| 入力する項目を増やしすぎる | 営業の人は手間をかけて入力する。困るのは、手間が増えて途中でやめてしまう本物のお客様 |
| 重い画像認証を何重にも入れる | 人の営業には効きにくい。チェックや画像選びが続くと、お客様がスマホで操作しづらくなる |
どの対策も、お客様の手間を増やしていないかを先に考えてください。
フォームから送ったのに届いていない、という別の問題が起きている場合は、お問い合わせフォームが届かない原因と対処を見てください。
よくある質問
Q. 問い合わせフォームの営業メールは、完全に防げますか?
人が手で送ってくる営業は、完全には防げません。
機械の対策はロボットの迷惑送信に効くもので、人には効かないからです。届いた時点で仕分ける仕組みを作るのが現実的です。
Q. reCAPTCHAなどの画像認証を入れれば、営業は止まりますか?
ロボットの迷惑送信は減りますが、人の営業は止まりません。
画像認証は人なら通れる仕組みだからです。入れるなら、お客様の手間とのつり合いを考えてください。
Q. 「営業お断り」と書いたのに、営業が来ます。
書くだけでは止まらないことが多いです。
断りの文に加えて、「営業はこちらを選んでください」という選択肢を用意すると、届いた時点で分けられます。
Q. 営業メールには、断りの返事をしたほうがいいですか?
必要のない営業なら、返事をしないのが一番手間がかかりません。
断りの返事でも、フォームが読まれていることが相手に伝わります。
Q. WordPressのフォームでも、同じ対策ができますか?
できます。
見えない入力欄や画像認証は、多くのフォームの仕組みで設定できます。仕分けの入れ方は、上の「WordPress(Contact Form 7)で仕分けを入れるには」を見てください。
まとめ
| 結論 | |
|---|---|
| 迷惑な送信は2種類 | ロボットの迷惑送信と、人の手による営業。効く対策が違う |
| ロボットには | 見えない入力欄・送信間隔の制限・送り元の確認。足りなければ画像認証 |
| 人の営業には | 止めるより仕分ける。選択肢・件名の印・お礼ページの分け・数え方から外す |
| 当社の結果 | 会社サイトのフォームで、約4週間に届いた26件のうち少なくとも17件を、送った人が自分で営業として選んだ |
| やらないほうがいい | メールアドレスの直載せ・項目の増やしすぎ・重い画像認証。困るのは本物のお客様 |
フォームの営業メールは、なくすことより、本物のお問い合わせを見落とさないことのほうが大事です。
今のフォームに仕分けを入れたい、フォームごと見直したい、という方は、相談だけでもお気軽にご連絡ください。
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