llms.txtとは?お店のサイトに必要か、アクセス記録で確かめた

ノートパソコンの画面に表示された短いテキストファイルと、その横に置かれたお店の案内図

「AI検索の時代は、llms.txtを置かないと出遅れる」
そんな話を聞いて、うちのホームページにも必要なのか気になっている方も多いと思います。

先に結論です。お店のホームページに、今すぐllms.txtを置く必要はありません。
GoogleのJohn Mueller氏は2025年6月17日、自身のSNSで「参考までに、現時点でllms.txtを使っているAIシステムはない」と投稿しています(当時の本人の発言)。
当社のサイトの8日分のアクセス記録でも、AIのクローラーはページを数百回取得していた一方、llms.txtへのアクセスは確認できませんでした(集計の条件は後述)。
先にやるべきは、AIが読みに来ているページそのものを、正しく読める状態にしておくことです。

こんにちは。
三重県でホームページ制作をしているMYコンサルティング株式会社、代表の宮本です。

当社は自社サイトにllms.txtを置いています。
置いたうえで、実際にAIに読まれているのかをサーバーの記録で確かめました。
この記事では、llms.txtの中身と、お店にとって本当に必要かどうかを、その結果をもとに書きます。

llms.txtとは

llms.txtは、AI(大規模言語モデル)向けに、サイトの案内を短くまとめたテキストファイルです。
2024年9月にJeremy Howard氏が提案し、2026年8月には改訂版(v2)が出ています。
名前の「LLM」は「大規模言語モデル」の略で、ChatGPT、Claude、Geminiのように文章を読み書きするAIのことです。

項目中身
目的人間向けに作られたページは、AIにとって余計な情報が多い。要点とリンクだけをまとめて渡す
置き場所サイト全体の案内なら、いちばん上の階層に /llms.txt。改訂版では /docs/llms.txt のように、特定のフォルダの中に置くことも認められている
書き方Markdownという簡単な記法。必須なのは1行目の見出し(サイト名)で、短い説明や主なページのリンク一覧は任意
決まりの強さ提案の段階で、国や業界の正式な標準ではない

イメージとしては、AI向けの「店内案内図」です。
入口に貼っておけば、AIが迷わず目的の場所に行ける、という考え方です。
ただし、案内図が役に立つのは、来た人が実際にそれを見てくれる場合だけです。

当社のllms.txtの中身

実際に当社が置いているファイルの冒頭は、次のとおりです(一部を省略しています)。

# MYコンサルティング株式会社

> 三重県発、中小企業向けのAI活用型ホームページ制作・IT総合コンサルティング会社。

## 主要ページ
- [会社トップ](https://myconsulting.co.jp/)
- [HP制作サービス](https://myconsulting.co.jp/hp/)
- [制作実績](https://myconsulting.co.jp/hp/works.html)
- [よくある質問](https://myconsulting.co.jp/hp/faq.html)

部分書くこと
# で始まる1行目サイト(会社・お店)の名前
> で始まる行何をしているところか、1〜2文の説明
## で始まる見出しと、その下の - の行主なページの名前とURLの一覧

このほかに、ページの本文をまとめて1つにした llms-full.txt というファイルを置く考え方もあります。当社も置いていますが、中身が長くなるので、更新の手間はllms.txtより大きくなります。

robots.txt・サイトマップとの違い

名前が似ているファイルが、ほかにもあります。役割はまったく違います。

ファイル役割読む相手利用・対応の状況
robots.txt「ここは見てもいい・見ないで」というルール検索エンジン・AIのクローラー主要な検索エンジンやAI各社の自動クローラーは従うと公表している。利用者の操作による取得など、例外を示している会社もある
sitemap.xml検索エンジンに知らせたいページの一覧表主に検索エンジンGoogleは参考にするが、載せたページが必ず登録されるわけではない
llms.txtAI向けの要約と案内AI今回確認した大手の公式資料では、一般のサイトのllms.txtを検索や回答に使うという明記は見当たらない(2026年9月時点)

お店にとって大事な順は、robots.txt → サイトマップ → llms.txt です。
robots.txtでAIのクローラーを止めていれば、そのクローラーにはllms.txtも読まれません。
まず入口のルールを確かめるほうが先です。

実測:AIのクローラーはllms.txtを読みに来たか

当社のサイト(myconsulting.co.jp)には、/llms.txt・/hp/llms.txt・/hp/llms-full.txt の3つを置いています。
サーバーに残っていたアクセスの記録から、2026年9月下旬の8日分を集計しました。
アクセス元は、名乗っている名前(User-Agent)で分類しています。送信元が本物かどうかの確認まではしていません。

アクセス元8日間のページ取得うちllms.txtの取得
Applebot(Apple)539回0回
Bingbot(Microsoft)358回0回
Bytespider(ByteDance)301回0回
ClaudeBot(Anthropic)267回0回
Googlebot(Google)144回0回
OpenAIのクローラー3種(GPTBot・OAI-SearchBot・ChatGPT-User)合計218回0回
PerplexityBot(Perplexity)55回0回

3つのファイルへのアクセスは、8日間で2回だけでした。
どちらも、一般的なパソコンのブラウザを名乗るアクセスで、上の表のAIのクローラーからではありませんでした。

ここから分かることは2つです。
1つ目は、AIのクローラーは、ページ本体を数多く取得していること。
2つ目は、この8日間では、AIのクローラーがllms.txtを取得した記録はなかったこと。
小さなサイト1つの8日分なので、世の中すべてで同じとは言えません。それでも「置けばAIが読む」とは言えない結果です。

AIからの訪問は、実際にどれくらいあるか

AIのサービスから当社のサイトに来た訪問は、アクセス解析(GA4)で見られます。
2026年8月31日〜9月27日の4週間で、GA4が「AIアシスタント」から来たと分類した訪問の数です。AIからの訪問をすべて拾えているわけではありません。

どこから来たか訪問(セッション)
ChatGPT11
Microsoft Copilot3
Gemini1
Perplexity1
合計16(全体1,002のうち約1.6%)

AIからの訪問は、まだ全体のごく一部です。
また、この訪問とllms.txtとの関係は調べていません。少なくとも、llms.txtがAIに読まれた記録がない期間にも、AIのサービスからの訪問はあった、ということです。

Googleや大手AIの見解

公表されていること
GoogleJohn Mueller氏が2025年6月17日、自身のSNSで「参考までに、現時点でllms.txtを使っているAIシステムはない」と投稿(当時の発言)。GoogleのAI機能について、一般のサイトのllms.txtを使うという公式の案内は見当たらない
OpenAI学習用(GPTBot)、ChatGPTの検索用(OAI-SearchBot)、利用者の操作による取得(ChatGPT-User)と、役割ごとに分けて公開している。一般のサイトのllms.txtを検索に使うという明記は見当たらない
ほかのAI各社クローラーの名前と、robots.txtでの止め方は公開されている。llms.txtの扱いは公式に示されていない

一方で、プログラミング向けの説明書のサイトなどでは、llms.txtを用意するところが増えています。
開発者がAIに「この説明書を読んで」と自分で読み込ませる使い方では、役に立つ場面があります。
ただし、それはお店を探しているお客様のAI検索とは別の話です。

llms.txtについて、よくある誤解

llms.txtは「AI時代のSEO」として紹介されることが多く、いくつか誤解が広がっています。

よく聞く話実際のところ
「置かないとAIに無視される」当社のサイトの記録では、AIのクローラーがllms.txtを取得した記録がない期間にも、ページは取得され、AIのサービスからの訪問もありました
「置けばAIに学習されなくなる」llms.txtは案内のためのファイルで、アクセスを止める働きはありません。学習を断りたいならrobots.txtで指定します
「robots.txtの代わりになる」役割が違います。robots.txtは「見ていい・見ないで」のルール、llms.txtは要約と案内です
「AI版のサイトマップだから、全ページを載せる」提案の考え方は「要点だけを短く」です。全ページの一覧はsitemap.xmlの役割です
「専用の有料サービスで作らないといけない」ただのテキストファイルなので、メモ帳でも作れます。難しいのは作ることより、中身を最新に保つことです

llms.txtが話題になったのは、仕組みが分かりやすいからです。
「ファイルを1つ置けばAI対策になる」という話は、伝えやすく、売りやすい。
ただ、今のところ効果を示す公式の裏付けはありません。分かりやすさと効き目は別だと考えておくのが安全です。

自分のサイトのllms.txtが読まれているか、確かめる方法

レンタルサーバーの多くは、管理画面からアクセスの記録(アクセスログ)を取り出せます。
その記録の中で「llms.txt」を検索すれば、読みに来た相手の名前(ClaudeBot、GPTBotなど)が分かります。
アクセス解析のGA4は、ページを表示した人の動きを見る道具なので、クローラーの取得は基本的に記録されません。サーバーの記録を見るのが確実です。

お店がllms.txtより先にやるべきこと

AIのクローラーが取得しているのは、ページそのものです。
だから当社では、ページをお客様にも検索エンジンにも読みやすくしておくことを優先しています。これでAIに紹介されることが約束されるわけではありませんが、llms.txtより先に手をつける価値があります。

やること理由
robots.txtでAIのクローラーを止めていないか確かめる止めていると、AIの検索結果に出る材料を渡せません。止めるかどうかは方針次第ですが、知らないうちに止まっているのがいちばん困ります
店名・住所・営業時間・料金を「文字」で書く画像やPDFだけだと、AIにも検索エンジンにも内容が伝わりにくくなります
よくある質問を、質問と答えの形で載せるお客様にも検索エンジンにも、中身が伝わりやすくなります
構造化データを入れる店名・住所・営業時間などを、検索エンジンが読み取りやすい形で書き添える仕組みです。ページに書いてある内容と一致させます
Googleビジネスプロフィールを整えるGoogleの地図や検索で、お店の基本情報の出どころになります

構造化データは、当社の無料の 構造化データ作成ツール で作れます。
Googleビジネスプロフィールの整え方は Googleビジネスプロフィールとは? にまとめています。

AIのクローラーを止めるかどうかは、種類で分けて考えられます。
たとえばOpenAIは、学習用のGPTBotと、ChatGPTの検索用のOAI-SearchBotを分けています。「学習には使われたくないが、AIの検索には出たい」なら、学習用だけを止める設定もできます。
Googleの「Google-Extended」は、Geminiの学習だけでなく、Geminiなどが回答を作るときの情報源に使うかどうかも決める名前です。止めてもGoogle検索への掲載や順位には影響しないと案内されています。

AI各社のクローラーと、robots.txtの書き方

主なAI各社は、クローラーの名前と役割を公開しています。

会社学習に使うもの検索・回答のために取得するもの
OpenAIGPTBotOAI-SearchBot(ChatGPTの検索)、ChatGPT-User(利用者の操作による取得)
AnthropicClaudeBotClaude-SearchBot(検索)、Claude-User(利用者の質問による取得)
GoogleGoogle-Extended(クローラーではなく、使い道を指定する名前。学習と、Gemini等の回答の情報源としての利用の両方)Googlebot(通常の検索と同じ)
AppleApplebot-Extended(使い道を指定する名前)Applebot

OpenAI・Anthropic・Appleについて、「学習には使われたくないが、検索には出たい」場合のrobots.txtの例です。
Googleは、Google-Extendedを止めるとGeminiの回答の情報源としての利用も止まるので、別に考えます。

User-agent: GPTBot
Disallow: /

User-agent: ClaudeBot
Disallow: /

User-agent: Applebot-Extended
Disallow: /

この例では、検索用のクローラー(OAI-SearchBotやClaude-SearchBotなど)は止めていません。ただし、同じファイルのほかの行や、サーバー側の設定でそれらを止めていないことが前提です。書き足す前に、今のファイル全体を確かめてください。
また、利用者の操作による取得(ChatGPT-Userなど)は、robots.txtが当てはまらない場合があると案内している会社もあります。
ただし、robots.txtは書き間違えるとGoogleの検索まで止めてしまうことがあります。いじる前に、今のファイルを保存しておき、自信がなければホームページを管理している人に頼んでください。
当社のサイトは、学習用も検索用も、すべて許可する設定にしています。

それでも置くなら:お店向けの書き方

llms.txtは、作ること自体は難しくありません。ただし、中身を最新に保つ手間と、古い情報が残る心配はあります。
「将来のために置いておきたい」という場合は、次の形で十分です。

# 〇〇食堂

> 三重県伊勢市の定食屋です。地元の野菜を使った日替わり定食が中心で、昼と夜に営業しています。

## 主なページ
- [メニューと料金](https://example.com/menu.html)
- [営業時間・定休日・アクセス](https://example.com/access.html)
- [よくある質問](https://example.com/faq.html)

ポイント理由
営業時間や料金そのものは書かず、ページへのリンクにする変えたときに直す場所が増えると、古い情報が残る原因になります
説明は2〜3行で、事実だけ「地域No.1」のような宣伝文句は、読む側にとって情報になりません
ファイル名は llms.txt、置き場所はサイトのいちばん上決まった場所にないと、探しに来たとしても見つかりません
文字コードはUTF-8日本語が文字化けしないようにするためです

いちばん気をつけたいのは「直し忘れ」です。
当社の記事でも、営業時間を変えたときに直す場所としてホームページ・Googleマップ・LINE公式アカウントなどを挙げてきました。
llms.txtに営業時間や料金を直接書くと、直す場所がもう1つ増えます。書くならリンクだけにしておくのが安全です。

置かなくていいケース・置いてもいいケース

状況判断
ページ数が少ない、お店の紹介中心のサイト置かなくて構いません。ページの本文とページ同士のリンクを整えるほうが先です
営業時間や料金がよく変わる置くならリンクだけに。直接書くのはおすすめしません
ページ数が多い(ブログ・商品・事例が何十ページもある)主なページへの案内として置く意味はあります。検索やAIでの効果が約束されるものではありません
AIからの問い合わせを増やしたいllms.txtより、よくある質問のページを充実させることと、Googleビジネスプロフィールの口コミを増やすことのほうが、先に手をつける価値があります
制作会社が「llms.txtでAI対策」と費用を上乗せしてきた中身を確かめてください。それだけでAIに紹介されるようになるという根拠は、今のところ公表されていません

よくある質問

Q. llms.txtを置くと、Googleの順位は上がりますか?

上がるという根拠はありません。
GoogleのJohn Mueller氏は、llms.txtを使っているAIシステムはないという認識を示しています。検索順位のために置くものではありません。

Q. llms.txtを置けば、ChatGPTなどにお店を紹介してもらえますか?

そうなるという公式の案内はありません。
当社のサイトの実測でも、AIのクローラーはページ本体を読みに来ていましたが、llms.txtは読まれていませんでした。
紹介されるかどうかは、ページの中身や、ほかのサイトでの評判などで決まると考えるのが自然です。

Q. 置くと何か悪いことはありますか?

置いたことで順位が下がる、という話はありません。
ただ、営業時間や料金を直接書くと、変えたときの直し忘れが起きやすくなります。書くならページへのリンクにしてください。

Q. AIに学習されたくないのですが、どうすればいいですか?

llms.txtではなく、robots.txtで指定します。
AI各社は学習用と検索用のクローラーを分けて公開しているので、学習用だけを止めることもできます。止めたい範囲は、ホームページを管理している人と相談して決めてください。

Q. 将来、llms.txtが必要になることはありますか?

分かりません。
提案は2026年8月に改訂されていて、使う側が増える可能性はあります。ただ、今の時点で「置かないと損をする」という根拠はありません。
簡単なファイルなので、大手のAIが使うと公表してから作っても間に合う、と当社は考えています。

Q. llms-full.txtも置いたほうがいいですか?

お店のサイトでは、置かなくて構いません。
ページの本文をまとめて1つにしたファイルなので、ページを直すたびに、こちらも直す必要が出てきます。直し忘れると、古い内容がAIに渡ることになります。

Q. WordPressやWixでも置けますか?

Wixには、条件を満たすサイトでllms.txtを自動で作り、管理画面から編集できる機能があると案内されています。
WordPressは、使っているプラグインやサーバーによって置き方が変わります。サービスによっては、いちばん上の階層にファイルを置けないこともあるので、管理しているサービスの案内を確かめてください。

まとめ

結論
llms.txtとはAI向けにサイトの要約とリンクをまとめたファイル。2024年に提案された段階のもの
大手AIは使っているか一般のサイトのllms.txtを検索や回答に使うという公式の明記は、今回確認した範囲では見当たらない(2026年9月時点)
当社の実測8日間、AIのクローラーはページを数百回取得、llms.txtの取得は確認できず。GA4でAIから来たと分類された訪問は4週間で16件(全体の約1.6%)
お店に必要か今すぐは不要。置くなら、中身を最新に保てる形で
先にやることrobots.txtの確認・大事な情報を文字で書く・よくある質問・構造化データ・Googleビジネスプロフィール
置くなら2〜3行の説明と、主なページへのリンクだけ

AIの検索は、変化が速い分野です。この記事の数字や各社の対応は2026年9月時点のもので、今後変わる可能性があります。
当社では、自社サイトで実際に試して、数字で確かめたことだけをお客様のホームページに取り入れています。
「うちのサイトはAIに読まれる状態になっているか」を見てほしい、というご相談も、無料相談でお受けしています。

AIにも人にも読まれるホームページに

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