結論:スマホでAIに働かせている人にとっては、待っていた形です
この記事で書くこと
・弊社はスマホからAIに作業させています。その用途で、1画面には限界がありました
・とくに効いたのが「承認待ちに気づかず、作業が止まっていた」こと。待ち時間ではなく、待っていることに気づけないのが問題でした
・折りたたみ自体は他社から前からありました。それでも待っていたのはAppleの環境から抜け出せなかったからです
・価格は364,800円から(税込)。iPhone 18 Pro Maxより125,000円高いです
・専用の望遠レンズがありません。写真を撮る人は、いま使っている機種を手放す前に確認してください
この記事を書いている立場
弊社は社内の業務をAIで回している制作会社です。ホームページ制作や、AIの導入支援・セミナーを行っています。
日常的に動かしているのはClaude Codeと、自社で開発したツールです。AIを毎日使う側の目線で、この端末を見ています。
先にお断りしておきます。弊社はまだ実機を持っていません。ここに書くのは、公式に発表された内容と、なぜ弊社が買うのかまでです。使ってどうだったかは、手元に来てから別に書きます。
iPhone Duoとは(事実だけ、短く)
Appleが2026年9月9日(日本時間10日未明)に発表した、同社で初めての折りたたみ式iPhoneです。
表記は「Duo」です
公式の表記は iPhone Duo で、DUOではありません。日本語のページでも英字のままで、カタカナ表記は使われていません。
2画面が並んでいる端末ではありません。本のように横に開く折りたたみです。開くと中に大きな画面が1枚、閉じたとき用に外側にもう1枚あります。
| インナー(開いたとき) | アウター(閉じたとき) | |
|---|---|---|
| サイズ | 7.6インチ | 5.4インチ |
| 解像度 | 1,878 × 2,670 | 1,398 × 2,034 |
| なめらかさ | ProMotion 最大120Hz(適応型) | |
| 屋外での明るさ | ピーク3,000ニト | |
Appleは「iPhone 18 Pro Maxより50パーセント大きい」と表現しています。
大きさ・重さ・価格
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 厚さ | 開いて5.2mm/閉じて11.3mm |
| 重さ | 254g |
| 価格(税込) | 256GB 364,800円/512GB 399,800円/1TB 469,800円/2TB 574,800円 |
| 予約開始 | 2026年10月16日 午後9時 |
| 発売 | 2026年10月23日 |
| 生体認証 | Touch ID(サイドボタン)。Face IDは非搭載 |
| SIM | デュアルeSIMのみ。物理SIMは使えません |
チップはA20 Pro(iPhone 18 Proと同じ)、OSはiOS 27.1、防水防塵はIP68です。フレームとヒンジカバーはグレード5チタニウム。ヒンジは100点以上の部品でできていると公式が説明しています。
開閉の耐久回数は公表されていません
折りたたみで気になるのは「何回開け閉めできるのか」ですが、Appleはこの数字を出していません。仕様ページにも発表資料にも記載がありません。
折り目については、Appleは「よれが発生するのを最小限に抑えられます」とは書いていますが、「折り目がない」とは書いていません。実際、発表当日のハンズオン記事でも「角度によっては見える」と報じられています。ここは時間が経たないと分かりません。
Split View:何が分かっていて、何が分かっていないか
弊社がいちばん知りたかったのがここです。公式に書いてあることと、書いていないことを分けます。
公式に書いてあること
機能の名前はSplit Viewです。日本語ページでも訳さず、そのままの表記です。Appleの発表資料には、こうあります。
「Split Viewにより、ユーザーはiPhoneで初めて2つのアプリを横に並べて開くことができます」
「インナーディスプレイの片側にアプリを移し、もう片側で2つ目のアプリを起動できます」
「アプリ間をすばやく切り替えることもできます。Safariのように、同じアプリのウインドウを2つ開くこともできます」
「片側でSiri AIと会話しながら、もう片側でコンテンツを見ることも簡単にできます」
「アプリを同時に2つ保存し、後で呼び出すことも可能です」
折りたたみの動作と表示の連動についても、こう書かれています。「折りたたむとコンテンツが反応し、横に向ければ向きが変わり、裏返せば適切なディスプレイに切り替わる」。
公式に書いていないこと
一方で、使ううえで知りたいことの多くが、まだ公表されていません。
- 分割の比率が半分ずつ固定なのか、変えられるのか
- 上下にも分けられるのか(公式は「横に並べて」としか書いていません)
- アプリ間のドラッグ&ドロップができるのか
- 閉じた状態で使っていたアプリが、開いたときにどこまで引き継がれるのか
- 保存したアプリの組を、どうやって呼び出すのか
- App Storeのアプリを、そのまま並べられるのか。アプリ側の対応が必要なのか
最後の1つは、弊社にとっていちばん大きな未知です。弊社が使いたいのはApple純正のアプリではなく、AIのアプリだからです。Appleは開発者向けに「新しいAPIでアプリを対応させられる」と説明しており、対応が要る可能性は残ります。
短時間触った記事はありますが、使い込んだ話はこれからです
発表当日に、会場で実機に触れたハンズオン記事が出ています。ただしどれも短時間の試用で、「特定の角度では折り目が見える」といった第一印象が中心です。
発売は10月23日。実務で使い込んだうえでのレポートは、これから出てきます。
弊社も購入して確かめたうえで、あらためて書きます。
製品ページの推しは、マルチタスクではありません(弊社の読み方)
ここからは公式の記述ではなく、弊社が製品ページを読んでの印象です。
英語の製品ページでSplit Viewは、「2つのアプリを並べて使うこともできます」という添えられ方をしています。前に出ているのは、大画面での視聴やカメラのほうです。
マルチタスク目的で買うなら、製品ページの推しとは違う方向で買っていることになります。
なぜ買うのか:AIに働かせる時間が、スマホの前提を変えたから
私はClaude Codeをスマホから操作して、外にいるときも作業を進めています。あわせて自社で開発したツールも、同じようにスマホから動かしています。指示を出す、上がってきたものを確認する、許可を押す。やっているのはこの3つです。
しばらく続けて分かったのは、スマホ1画面では足りないということでした。性能ではなく、画面の使い方の問題です。
1画面で困っていた3つのこと
1. 長い指示を打つと、会話が見えなくなる
AIに込み入った指示を出そうとすると、そこそこの長文になります。ところがスマホでは、入力欄が伸びるほど会話の表示が押し上げられて、直前のやり取りが隠れます。
「さっきAIが何と言ったか」を見ながら書きたいのに、書けば書くほど見えなくなる。私はこれが面倒で、メモ帳アプリに打ち込んでからコピペする、という書き方をしていました。
メモ帳に切り替えて、打って、全選択して、コピーして、AIのアプリに戻って、貼り付ける。1回の指示のたびに、この往復が発生します。
2. 承認ボタンに気づかず、作業が止まっている
これがいちばん困りました。
AIに作業を任せると、途中で「この操作をしてよいか」と許可を求めてきます。安全のための仕組みなので、これ自体は正しい動きです。
実際に起きていたこと
LINEで人とやり取りをしている間に、AI側ではとっくに承認待ちになっていた。
それに気づかず、何分も、ときには何十分も作業が止まったままだった——ということが何度もありました。
リモートで作業させることの弱点は、待ち時間そのものではありません。「待っていることに気づかない」ことです。
「通知が来ないのか」と思われるかもしれません。来ます。ただし通知を見ただけでは押せません。何を許可しようとしているかを読まないと判断できないので、結局アプリを開くことになります。
そしてLINEの途中で切り替えると、今度はそちらに戻り損ねます。これ、何度もやりました。
3. 待っている間、することがない
AIに任せている間、人間は手が空きます。私の場合、その時間は別の作業をするか、調べ物をするか、動画を見るかです。
ただ、そっちに集中すると戻るのが遅れます。かといってAIの画面をずっと眺めているのも、時間の無駄です。
「別のことをしながら、進み具合は目に入っている」という状態が理想でした。1画面では、これができません。
Appleの自前AIは遅れている。それでもAppleで揃える理由
ここはAIを仕事で扱う立場から書きます。
Apple Intelligenceは、正直なところ後発です。他社に追いついているとは言いにくいですし、日本語対応も後回しにされてきました。「AppleのAIが賢いから、Appleを選ぶ」ではありません。
それでも私がApple製品で揃えているのは、理由が別のところにあるからです。
AppleのAIが優れているのではなく、AIを使うための土台として優れている
私が日常的に動かしているのは、ChatGPTやClaudeといった、Apple製ではないAIです。
それらを本気で使おうとすると、効いてくるのはAIそのものの賢さより、端末どうしのつながりでした。
- Macで書いた指示を、そのままiPhoneに持っていける
- Mac miniをつけっぱなしにして、外のiPhoneから叩ける
- 途中まで見ていたものを、別の端末で続きから開ける
- 3台のどれで作業しても、同じファイル、同じメモ、同じパスワードが揃っている
AIに何かをさせるとき、人間の側は端末を行き来します。その行き来が滑らかかどうかで、実際の作業量はかなり変わります。そこはApple製品が素直に強いです。
仕事で使っていない方にも、効き方は同じです
ここまで私の使い方で書いてきましたが、いちばん多く使われているのはChatGPTでしょう。あちらでも起きることは変わりません。
長い質問を打つと会話が隠れる。調べ物をしながら聞きたいのに、アプリを行ったり来たりする。資料を見ながら要約を頼みたいのに、両方は開けない。
片側にAI、片側に調べたいもの。この形が効くのは、仕事で使っているかどうかとは関係ありません。
だからスマホもAppleで揃えたかった。ところが、その1台だけに2画面がありませんでした。
折りたたみ自体は、他社から何年も前に出ています。2画面が欲しいだけなら選択肢はありました。それでも動かなかったのは、1台だけ環境の外に出すと、上に書いたつながりが切れるからです。
「良いものが出たから乗り換える」ではありません。「待つしかなかったものが、ようやく出た」。同じ理由で見送ってきた人は、けっこういるはずです。
3台で1つ、という考え方
私にとって、これは単体で買う端末ではありません。すでにある構成の、足りていなかった部分です。
| 端末 | 役割 |
|---|---|
| MacBook | 普段の作業 |
| Mac mini | 常駐端末。つけっぱなしにして、AIをいつでも動かせる状態にしておく |
| 今回の端末 | 外からの操作。指示・確認・承認を、出先で行う |
Mac miniを常駐させる理由は別の記事で詳しく書きましたが、要するに「家のパソコンをつけておけば、外から続きができる」という状態を作るためです。
ここまで来ると、最後に残るのが「手元の画面が狭い」でした。そこが埋まるはずです。
ただし、外れる可能性もあります
私が使いたいAIのアプリを、Split Viewの片側でそのまま開けるのか。ここはまだ公表されていません。
もしアプリ側の対応が必要で、それがすぐに来なければ、私が買う理由は半分なくなります。そこは承知のうえで買います。
それでも構成の最後の1ピースだと思って買います。単体の性能で選んだわけではありません。
買う前に知っておいたほうがいい2つ
欲しい気持ちとは別に、仕様を読んで「これは先に言っておいたほうがいい」と思った点を2つ書きます。
1. 専用の望遠レンズがありません
背面のレンズは2つです。メインと超広角。「2倍望遠」はありますが、専用のレンズはありません。Appleは「光学品質2倍」という表現を使っています。
いま望遠レンズがある機種を使っているなら、望遠はそっちのほうが強いままです。
私は2台体制にします
私はiPhone 17 Pro Maxを使っていて、これは手放しません。
作業とAIの操作は新しいほう、撮影は17 Pro Max。用途で分けます。
「新しいほうに全部まとめたい」と考えている方は、手放す前に、いま何にいちばん使っているかを確認したほうがいいと思います。
あとFace IDがありません。指紋のTouch IDです。顔認証に慣れていると、最初は戸惑うと思います。
2. 254gあります
重さは254gです。閉じたときの厚みは11.3mm。
数字だけ見ても分かりません。ポケットに入れて一日持ち歩けるかは、実物を持ってみないと判断できないので、そこは届いてから書きます。
ちなみに発表当日に読んだ範囲では、日本語の記事でこの254gにはあまり触れられていませんでした。公式の仕様ページに載っている数字なので、気になる方は見てみてください。
歴代のiPhoneと、まとめて比べる
同じ日に発表されたiPhone 18 Pro・18 Pro Maxだけでなく、いま使っている人が多い17・16のProシリーズとも並べます。数字はすべてApple公式のものです。
| iPhone Duo | 18 Pro Max | 18 Pro | 17 Pro Max | 17 Pro | 16 Pro Max | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2つのアプリを 横に並べる | できる (Split View) | できない | できない | できない | できない | できない |
| 画面 | 開7.6型 閉5.4型 | 6.9型 | 6.3型 | 6.9型 | 6.3型 | 6.7型 |
| 重さ | 254g | — | — | 233g | 206g | 240g |
| 専用の望遠レンズ | なし | あり | あり | あり(8倍まで) | あり(8倍まで) | あり(3倍まで) |
| 顔・指紋 | Touch ID | Face ID | Face ID | Face ID | Face ID | Face ID |
| ビデオ再生 | 開31時間 閉44時間 | 45時間 | 36時間 | 39時間 | 33時間 | 29時間 |
| 価格 (256GB・税込) | 364,800円 | 239,800円 | 219,800円 | 現在は流通価格によります | ||
実寸で並べると、縦に短くて横に広い
数字の表だけだと伝わりにくいので、同じ縮尺で並べた図を作りました。
縦長のスマホではありません。閉じた状態は17 Pro Maxより45.6mm短く、6.1mm幅広く、2.55mm厚い。ずんぐりした形です。
お使いのスマホの画面に原寸で出せるツールも作りました。手持ちの機種と重ねて比べられます。
→ iPhone Duo 実寸シミュレーター
重さは、歴代でいちばん重くなります
254gは、Proシリーズのどれよりも重い数字です。
- iPhone 17 Pro Max(233g)から+21g
- iPhone 16 Pro Max(240g)から+14g
- iPhone 17 Pro(206g)から+48g
17 Proのような軽い機種から乗り換えると、差は48gあります。数字だけ見ると小さく思えますが、毎日ポケットに入れるものです。ここは実物を持ってから決めたほうがいいです。私もそうします。
標準モデル・廉価モデルとも比べる
Proシリーズだけでなく、標準モデルや廉価モデルから乗り換える方もいると思います。こちらも並べます。
| iPhone Duo | iPhone 17 | iPhone 16 | iPhone 16e | iPhone SE (第3世代) | |
|---|---|---|---|---|---|
| 2つのアプリを 横に並べる | できる | できない | できない | できない | できない |
| 画面 | 開7.6型 閉5.4型 | 6.1型 | 6.1型 | 6.1型 | 4.7型 |
| 重さ | 254g | 177g | 170g | 169g | 144g |
| 背面カメラ | 2つ 48MP+48MP | 2つ 48MP+12MP | 2つ 48MP+12MP | 1つ 48MP | 1つ 12MP |
| 顔・指紋 | Touch ID | Face ID | Face ID | Face ID | Touch ID |
| ビデオ再生 | 開31時間 閉44時間 | 30時間 | 22時間 | 26時間 | 15時間 |
カメラの構成は、iPhone 17(無印)に近いです
ここは意外かもしれません。iPhone Duoの背面カメラの構成は、Proシリーズではなく、標準のiPhone 17に近い形です。
- どちらもレンズは2つ。専用の望遠レンズはなし
- どちらも0.5倍・1倍・2倍で撮れる
ただし同じではありません。超広角が、Duoは48MP、iPhone 17は12MPです。ここは差があります。
とはいえ36万円台なのに、カメラの構成はProシリーズではない。ここは知っておいたほうがいいです。
Face IDがないのは、久しぶりです
iPhone DuoはFace IDを積んでいません。サイドボタンのTouch IDです。
いま買える機種でTouch IDなのはiPhone SE(第3世代)くらいです。Face IDが出たiPhone Xから8年ほど顔認証が続いてきたので、戻るには慣れが要ると思います。
マスクをする場面では指紋のほうが速い、という人もいます。どちらが良いかは使い方次第ですが、変わることは知っておいてください。
軽い機種から乗り換えると、差が大きいです
重さの差を並べます。Duoは254gです。
- iPhone 17(177g)から+77g
- iPhone 16(170g)・16e(169g)から+84g前後
- iPhone SE 第3世代(144g)から+110g
SEからだと1.7倍以上の重さになります。画面は開けば4.7型から7.6型へ大きく変わりますが、そのぶん重くなるということです。
Split Viewは、Duoにしかありません
表のいちばん上の行が、この記事の結論です。2つのアプリを横に並べられるのは、iPhone Duoだけです。18 Proシリーズの発表資料にも、この機能の記載はありません。
逆に言えば、並べる必要がないなら、他のどれを選んでも困りません。18 Pro Maxとの差は125,000円、18 Proとは145,000円。その金額は、ほぼこの1行への支払いです。
そして望遠・軽さ・Face ID・電池は、既存のProシリーズのほうが上です。ここを捨ててでも2画面が欲しいか。判断はそこです。
iPhone 17 Pro Maxから買い替えるべきか
私はiPhone 17 Pro Maxを使っていますが、これは手放しません。2台持ちにします。
理由は望遠です。専用の望遠レンズがある機種から乗り換えると、望遠は確実に弱くなります。Duoの2倍はAppleが「光学品質」と表現しているもので、専用のレンズではありません。
写真をよく撮るなら、買い替えではなく2台持ちを前提にしたほうがいいです。1台にまとめたい気持ちは分かりますが、手放してから気づいても戻れません。
他社の折りたたみと比べてどうか
スペックの優劣は書きません。他社の折りたたみを選ばなかった理由が、性能ではないからです。
前に書いたとおり、MacBookとMac miniとつながっていることのほうが、弊社には効きます。逆に言えば、Windowsを使っていてApple製品が手元にないなら、他社の折りたたみを外す理由はありません。そちらのほうが安く、選択肢も多いはずです。
この端末が効くのは、すでにApple製品で揃えている人です。そこははっきりさせておきます。
向いている人・向いていない人
私の使い方を前提に書きます。万人に勧めるものではありません。
| 判断 | こういう人 |
|---|---|
| 買い | スマホからAIに作業させている。指示・確認・承認のためにアプリを行き来している |
| 待ち時間に別のことをしたいが、戻り損ねて止まることがある | |
| すでにMacやiPadを使っていて、環境を変えたくない | |
| 急がなくてよい | スマホは連絡と調べ物が中心。長文を打つ機会が少ない |
| 写真をよく撮る。望遠を使う | |
| 大画面で動画やゲームを楽しみたいだけなら、Split Viewの有無は関係ありません |
「2画面だから便利そう」で買うと、たぶん持て余します。行き来する用事がある人にとってだけ、125,000円の差が意味を持ちます。
制作側の話:あなたのサイトは、この画面で崩れるかもしれません
ここからは、ホームページを持っている方に向けた話です。
開いたときの画面は7.6インチ、縦横比で約1.42対1です。これは小型タブレットに近い形で、たとえばiPadは約1.33対1です。スマートフォンとしては、これまでになかった形です。
問題は、世の中のホームページの多くがスマホとパソコンの2つでしか確認されていないことです。タブレットでの見え方まで見ているサイトは、そう多くありません。
確認されていない幅で、何が起きるか
想定していない画面幅では、レイアウトが崩れることがあります。
文字が読みにくくなる、画像がはみ出す、ボタンが押しにくい位置に来る、横スクロールが出る。
作った側が手を抜いたというより、その幅で見られることを想定していなかったという話です。
とくに影響が出やすいのは、画面の幅だけで表示を切り替える作りをしているサイトです。「この幅より狭ければスマホ用、広ければパソコン用」という2択で組んでいると、その中間の幅で、どちらとも言えない見え方になります。
もうひとつ、開いた状態と閉じた状態で幅が変わります。画面の回転やブラウザの幅変更でも似たことは起きますが、iPhoneで日常的にこれが起きるのは初めてです。
しかも閉じたときも普通のスマホの形ではありません。アウターは1,398×2,034で、約1.45対1。つまり開いても閉じても、これまでのiPhoneとは違う形です。
作る側は、しばらく大変になります
これは弊社だけの話ではありません。ホームページ制作会社、Webデザイナー、アプリやゲームの制作会社。作る側は、しばらく手間が増えます。
これまで「スマホ」と「パソコン」の2つを想定しておけばよかったところに、もう1つ増えます。しかも開閉で幅が変わるので、1台につき2通り確認することになります。
アプリやゲームだと、さらに面倒です。画面いっぱいに作り込んでいるものほど、比率が変わったときの影響が大きいからです。ボタンの位置、文字の大きさ、操作しやすい場所。全部が変わります。
新しい形の端末が出た直後は、たいていこうなります。しばらくは、対応したものとしていないものが混在します。
弊社は、発売されたらすぐ対応を進めます
弊社はホームページ制作とWebアプリの制作をしています。この端末は、テスト用の実機としても使います。
画面での見え方は、実機で確認しないと分かりません。数値上は問題なくても、実際に持って触ると窮屈だった、というのはよくあることです。だから実機を持ちます。
保守をお預かりしているお客様のサイトは、発売後に確認します。新しい形の端末が出たら見にいく、というのが保守を預かるということだと考えています。
他社で作られたサイトをお使いの方も、タブレットでの見え方を一度確認しておくと、この端末での崩れもだいたい分かります。
正直に書いておくこと
この記事は、購入前に書いています
まだ実機は手元にありません。ここに書いたのは「なぜ買うのか」までで、使ってどうだったかではありません。
実際に使えば、想像と違うところは必ず出てきます。使い込んでから、あらためてレビューを書きます。
とくにこのあたりは、使ってみないと分かりません。
- 重さと厚み。ポケットに入れて1日持ち歩けるか
- 電池の持ち。2画面で使い続けたときに、どこまで保つか
- 入力のしやすさ。広くなった画面で、長文が本当に打ちやすくなるのか
- 片手で扱えるか。移動中に片手で承認だけ押す、という使い方ができるか
スペック表を見ても答えが出ないところです。届いてから書きます。
よくある質問
iPhone Duoはいくらですか
256GBで364,800円(税込)です。同時に発表されたiPhone 18 Pro Max(256GB・239,800円)より125,000円高いです。予約開始は10月16日午後9時、発売は10月23日です。
本当に2つのアプリを並べて使えますか
Appleは「Split Viewにより、ユーザーはiPhoneで初めて2つのアプリを横に並べて開くことができます」と発表資料に明記しています。片側にアプリを移し、もう片側で別のアプリを起動できるという説明です。ただし分割の比率を変えられるのか、上下にも分けられるのか、アプリ間でドラッグ&ドロップができるのかは公表されていません。短時間のハンズオン記事は出ていますが、使い込んだうえでのレポートはこれからなので、細かい使い勝手はまだ見えていません。
カメラは今のiPhoneより良くなりますか
用途によります。専用の望遠レンズがありません。背面はメインと超広角の2つで、2倍望遠に専用のレンズはありません(Appleは「光学品質2倍」と表現しています)。望遠レンズを積んだ機種を使っているなら、望遠についてはそちらのほうが強いままです。弊社もiPhone 17 Pro Maxは手放さず、撮影用として残します。
折りたたみの耐久性は大丈夫ですか
分かりません。Appleは開閉の耐久回数を公表しておらず、折り目についても「折り目がない」とは書いていません。ヒンジが100点以上の部品でできていることは説明されていますが、時間が経ってどうなるかは、現時点では誰にも分かりません。
自分のホームページは、この端末でちゃんと見えますか
確認しておくことをおすすめします。開いたときの画面は7.6インチ・約1.42対1で、これは小型タブレットに近い形です(iPadは約1.33対1)。普通のiPhoneは約2.17対1の縦長なので、かなり違います。スマホとパソコンの2つでしか確認していないサイトは、この形で見え方が変わることがあります。手っ取り早い確認方法は、タブレットでの見え方を一度見てみることです。
まとめ
この記事の要点
・Appleは「2つのアプリを横に並べて開ける」と明記。ただし分割比率などの細かい挙動は未公表です
・弊社が買うのは、承認待ちに気づかず作業が止まるのを画面で解決したいから
・専用望遠レンズなし・Face IDなし・254g。ここは先に知っておいてください
・開いた画面は小型タブレットに近い形。スマホとパソコンだけで確認したサイトは、見え方が変わることがあります
弊社にとっては、MacBookとMac miniで組んできた環境の、最後の1ピースです。単体の性能で選んだというより、構成が完成する、という買い方をしています。
ただ、ここまでは全部「買う前」の話です。持ち歩いたら重かった、開くのが面倒だった。十分あり得ます。
届いたら、正直に書きます。期待どおりだったところも、そうでなかったところも。
届いたら、使ってどうだったかを書きます
この記事は買う前に書いたものです。10月23日に届いたら、実際に使ってどうだったかを別に書きます。
とくに、Split Viewで本当にAIのアプリを並べられるのか。ここが外れたら、私が買う理由は半分なくなります。そこは包み隠さず書きます。
重さ、電池、片手で扱えるか。スペック表を見ても分からなかったところも、そのときに。
AIの導入について、相談も受けています
弊社はホームページ制作の会社ですが、社内の業務そのものをAIで回しています。この記事に書いた「スマホからAIに作業させる」のも、読んだ話ではなく毎日やっていることです。
そのうえでAIの導入支援と、セミナーもやっています。何から始めればいいか分からない、社内で使い始めているが不安がある。そうした段階でのご相談も承っています。
ツールを売る話ではなく、「何に使って、何に使わないか」を一緒に決めるところからです。
AIを仕事でどう使っているかは、このブログのほかの記事にも書いています。よければあわせてどうぞ。