ホームページに必要な法律のページはどれ?|プライバシーポリシー・特商法・利用規約の判定

ホームページに必要な法律ページを解説する記事のアイキャッチ

ホームページを作るとき、あるいは作ったあとで、こう聞かれることがよくあります。
「プライバシーポリシーって、うちにも要るんですか?」

こんにちは、三重県でホームページ制作をしているMYコンサルティングです。
調べると出てくるのは「ひな形」ばかりで、そもそも自分のサイトに必要なのかどうかを判定してくれる情報が見当たりません。テンプレートを配っている側にも、決済サービスの側にも、そこを説明する理由がないからです。

この記事を読むのが面倒な方は、当社のポリシー文書の作成ツールをお使いください。サイトで何をしているかを選ぶと、必要な書類の判定から文面の作成までまとめて行えます。無料・登録不要です。

この記事では、制作会社として実際に判断している基準をそのまま書きます。判定に必要な質問は3つだけです。

先に結論

プライバシーポリシー:問い合わせフォームがある、またはアクセス解析を入れているなら必要。つまりほぼ全サイト
特定商取引法に基づく表記サイト上で申込みや購入が完結するなら必要。紹介だけのサイトは不要
利用規約:中小企業の一般的なサイトでは、多くの場合いりません
・自宅住所を公開したくない場合の逃げ道もあります(後述)

3つの質問で判定する

難しく考える必要はありません。次の図のとおりです。

ホームページに必要な法律ページを3つの質問で判定するチャート

ポイントは1つ目の質問です
「個人情報なんて集めていない」と思っていても、アクセス解析を入れている時点で該当します。ここを見落としている会社がとても多いところです。

プライバシーポリシー

フォームがあるなら必要

お問い合わせフォームで氏名やメールアドレスを受け取っていれば、それは個人情報の取得です。
個人情報保護法では、取得した個人情報を何の目的で使うのかを公表するか、本人に通知することが求められています。この「公表」の役割を果たすのがプライバシーポリシーです。

かつては、扱う個人情報が5,000人分以下の事業者は対象外でした。
この例外は2017年5月30日になくなっています。いまは1件でも個人情報を扱っていれば対象です。
社長1人の会社でも、個人事業主でも同じです。

フォームがなくても、アクセス解析を入れているなら必要

ここが本題です。

Googleアナリティクスを使うなら、プライバシーポリシーの掲載が求められます

これは日本の法律ではなく、Google側の利用規約の話です。Googleは、アナリティクスを使用していること、およびデータがどのように収集・処理されるかを開示するよう求めています。
つまり「うちは会社案内を載せているだけ」というサイトでも、アクセス解析を入れているなら対象です。当社が制作するサイトはすべてアクセス解析を入れているので、例外なくプライバシーポリシーをお作りしています。

Googleアナリティクスに限らず、広告のタグ、SNSの埋め込み、チャットツールなども同様に、外部サービスへ情報が渡ります。載せておくべき内容は増えているのが実情です。

「個人情報保護方針」との違い

結論から言うと、中小企業のホームページでは同じものと考えて構いません

厳密には、個人情報保護方針は社内の取り扱い方針という色合いが強く、プライバシーポリシーはサイト利用者に向けた説明という位置づけです。ただ実務では両者を1ページにまとめるのが一般的で、ページのタイトルもどちらでも問題ありません。当社は「プライバシーポリシー」で統一しています。

ないとどうなるか

すぐに罰金が科されるという性質のものではありません。ただし次のような不利益があります。

利用目的の公表を怠っている状態が続けば、行政からの指導や勧告の対象になり得ます。Googleアナリティクスについては規約違反となり、アカウント停止の可能性があります。
そして現実的にいちばん響くのは、問い合わせようとしたお客様が不安になることです。フォームに個人情報を入力する直前で、その扱いが書かれていないサイトは、それだけで離脱の理由になります。

特定商取引法に基づく表記

ネットショップだけの話ではありません

「特商法の表記はネットショップに必要なもの」と説明されることが多いのですが、正確ではありません。
判断の基準はサイト上で申込みや購入が完結するかどうかです。

サイトの形特商法の表記
ネットショップ(商品を販売)必要
オンライン講座・サブスク型サービスの申込み必要
サイト上で決済まで完了する予約必要
会社・店舗の紹介のみ(契約は来店や訪問)通常は不要
問い合わせフォームがあるだけ通常は不要

当社のお客様でいえば、飲食店や美容室、工務店のサイトは基本的に不要です。
一方、オンラインで教材を売る、月額のサービスをサイトから申し込ませる、といった場合は必要になります。

自宅の住所や電話番号を載せたくない場合

個人で開業している方から必ず出てくる質問です。自宅兼事務所なので、住所をネットに晒したくないという相談です。

まず前提として、特定商取引法は住所と電話番号の表示を原則としています。空欄にしておくのは違反です。

表示を控える方法はあります

「消費者からの請求があった場合には、遅滞なく住所・電話番号を提供します」という趣旨をサイトに明記し、実際に請求があれば速やかに開示できる体制を整えておけば、広告上の表示を控えることが認められています。
もう一つはバーチャルオフィスの住所を使う方法です。こちらは記載自体は通常どおり行えます。

どちらを採るにせよ、「請求されたら本当に開示する」という運用が伴っていなければ意味がありません。単に隠すための方便としては使えない、と理解してください。

利用規約は必要か

結論として、中小企業の一般的なホームページでは、多くの場合いりません

利用規約が要るのは、会員登録がある、ユーザーが投稿できる、継続的にサービスを提供する、といったサイトです。会社案内や店舗紹介のサイトに規約を置いても、実質的な意味はほとんどありません。

「他社が置いているから」という理由だけで作ると、自社の実態と合わない条文が並ぶことになります。かえって不利になる場合すらあるので、必要になってから作るのが正解です。

どこに置くか【制作会社の実務】

ここからは、法律の解説ではなく作る側の話です。この部分は他ではあまり書かれていないと思います。

法律ページの置き場所とURLの決め方、フッターへの配置

フッターに置く。全ページから辿れるように

置き場所はフッターが標準です。理由は明快で、全ページの一番下にあるため、どのページから来た人でも必ず辿り着けるからです。

グローバルメニュー(画面上部のナビゲーション)には入れません。営業上の導線を邪魔しますし、利用者もそこを探しません。フッターの会社情報の並びに、会社概要と一緒に置くのが自然です。

フォームの送信ボタンの近くにもリンクを置く

これは実務的に効きます。
個人情報を入力し終えて送信する直前が、利用者がいちばん不安になる瞬間です。そこに「個人情報の取り扱いについて」というリンクが1行あるだけで、送信のためらいが減ります。当社は送信ボタンの直前に必ず入れるようにしています。

URLはシンプルに、変えない前提で

使うURLは分かりやすいものにしてください。

/privacy.html (プライバシーポリシー)
/tokushoho.html (特定商取引法に基づく表記)
/terms.html (利用規約)

凝った名前を付ける必要はまったくありません。将来サイトを作り直すときにも、この形なら引き継ぎやすくなります。

検索避け(noindex)にする必要はありません

「集客用のページではないから検索結果に出したくない」と考える方がいますが、noindexにする必要はありません

これらのページが検索上位を取ることはまずありませんし、存在していること自体がサイトの信頼性につながります。取引先が会社の実在性を確認する際に見る場合もあります。普通に公開しておいてください。

スマホでの読みやすさ

法律ページは文字が詰まりがちです。スマホで開くとひたすら文字の壁になり、まず読まれません。
見出しで区切る、条ごとに余白を取る、文字サイズを本文と同じにする。この3点だけでも印象が変わります。読まれない前提で作らず、最低限読める形にはしておくべきです。

ひな形はそのまま使えるか

ネット上には無料のひな形がたくさんあります。出発点として使うのは問題ありません。ただしコピーして貼るだけは避けてください。

よくある事故は2つです。

ひとつは、自社が取得していない情報の項目が残っているケース。クレジットカード情報や生年月日を取得すると書いてあるのに、実際のフォームは名前とメールだけ、というような状態です。
もうひとつは逆で、実際に使っているツールの記載が抜けているケース。アクセス解析や広告タグ、チャットツールを入れているのに、外部への情報提供について何も書かれていない、という状態です。

自社が「何を取得して、何に使い、どこに渡しているか」を一度書き出してから、ひな形を調整してください。当社では制作時にこの確認をお客様と一緒に行っています。

よくある質問

ホームページにプライバシーポリシーは必要ですか?

お問い合わせフォームで氏名やメールアドレスを受け取っているなら必要です。さらに、フォームがなくてもGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を入れている場合、Googleの利用規約でプライバシーポリシーの掲載と開示が求められています。会社案内だけのサイトでも、アクセス解析はほぼ入っているため、実質的にはほとんどのサイトで必要になります。

プライバシーポリシーがないとどうなりますか?

個人情報保護法では、取得した個人情報の利用目的を公表または通知することが求められています。これを怠った状態が続くと、行政からの指導や勧告の対象になり得ます。またGoogleアナリティクスについては利用規約違反となり、アカウント停止の可能性があります。加えて実務上は、フォームから問い合わせるお客様に不安を与えるという不利益があります。

プライバシーポリシーと個人情報保護方針は違うものですか?

実務上はほぼ同じものとして扱われています。個人情報保護方針は社内の方針という色合いが強く、プライバシーポリシーはウェブサイト上の取り扱いを説明するものという使い分けをする会社もありますが、中小企業のホームページでは1ページにまとめて問題ありません。

特定商取引法に基づく表記は、ネットショップでなくても必要ですか?

サイト上で申込みや購入が完結する場合は、物品の販売でなくても必要です。オンライン講座やサブスクリプション型のサービスなどが該当します。一方、会社や店舗の紹介だけで、実際の契約は来店や訪問で行うサイトであれば、通常は不要です。

自宅で開業しているので住所や電話番号を載せたくないのですが?

特定商取引法では住所と電話番号の表示が原則です。ただし「消費者からの請求があった場合に遅滞なく提供する」旨をサイトに明記し、実際に請求があれば速やかに開示できる体制があれば、広告上の表示を控えることが認められています。バーチャルオフィスの住所を使う方法もあります。いずれにせよ、単に空欄にしておくのは違反です。

ひな形をコピーして使ってもいいですか?

ひな形を出発点にするのは問題ありませんが、そのまま貼るのは避けてください。自社が実際に取得していない情報の項目が残っていたり、逆に使っているアクセス解析や広告タグの記載が抜けていたりすると、実態と合わない文書になります。自社の運用に合わせて必ず調整してください。

まとめ

整理します。
プライバシーポリシーは、ほぼすべてのサイトで必要です。フォームがなくても、アクセス解析を入れているなら対象になります。
特定商取引法に基づく表記は、サイト上で申込みや購入が完結する場合。会社や店舗の紹介だけなら通常は不要です。
利用規約は、多くの中小企業サイトでは不要です。

置き場所はフッター、URLはシンプルに、フォームの送信ボタンの手前にもリンクを1本。これだけ押さえておけば十分です。

この記事についての注意

本記事は2026年8月時点の情報をもとに、一般的な考え方をまとめたものです。取り扱う情報の内容や取引の形態によって必要な対応は変わります。特に個人情報の取り扱いや特定商取引法の適用について判断に迷う場合は、弁護士など専門家にご確認ください。

参考にした資料:消費者庁「特定商取引法ガイド(通信販売)」/個人情報保護法/Google アナリティクス ヘルプ「プライバシーの開示に関するポリシー」

当社では、ホームページ制作の際にこれらのページも一式お作りしています。
どのページが必要かの判断から、自社の運用に合わせた内容の調整まで込みで対応していますので、「うちは何を置けばいいのか分からない」という段階でご相談ください。料金プランはこちらです。

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