ホームページは誰が見たかわかる?名前は出ません|分かること・分からないことの線引き

店のカウンターでスマートフォンからホームページを見ている人の手元

結論から書きます。

ふつうにアクセス解析を入れているだけなら、見た人が「誰か」は分かりません。
名前も、メールアドレスも、電話番号も出てきません。
分かるのは「おおよそどの地域から、どんな端末で、どのページが、どれくらい見られたか」までです。
例外は、見た人が自分から情報を渡した場合だけです(フォーム送信・会員登録など。後述)。

こんにちは。
三重県でホームページ制作をしているMYコンサルティング株式会社、代表の宮本です。

この質問は、お客様からも、お店の方からもよく聞かれます。
しかも聞く人によって、心配していることが正反対です。

聞く人本当に知りたいこと答え
見た側「私が見たことが、相手にバレる?」バレません
お店側「どんな人が来てるか知りたい」個人は分かりませんが、傾向は分かります

この記事では両方に答えます。お店の方は、お客様に聞かれたときにそのまま使えます。

分かること・分からないこと

アクセス解析を入れると、こういうことが分かります。

項目どの程度まで
◯人数何人が来たか、何回見られたか
◯どのページどのページが何回見られたか、どこで離れたか
◯どこから来たか検索・SNS・地図・直接入力など
◯おおまかな地域市区町村の名前が出る程度。番地は出ませんし、精度も保証されません
◯端末スマホかパソコンか、iPhoneかAndroidか
◯時間帯・曜日いつ見られているか
×名前出ません
×メールアドレス・電話番号出ません
×住所(番地)出ません
×SNSのアカウント出ません
×「◯◯さんが見た」という足あとそういう機能はありません

「地域が分かる」を過大に受け取らないでください。
表示されるのはIPアドレスから推定した地域で、実際にいる場所とはずれることがあります。
とくにスマホの回線では、違う市が出ることも珍しくありません。住所でも、住んでいる場所でもありません。

「見たらバレますか?」への答え

お客様や知人から聞かれたときは、こう答えて問題ありません。

ホームページを見ても、誰が見たかは相手に分かりません。

お店側に見えるのは「何人が見た」「どのページが見られた」といった数字だけです。
SNSの足あと機能のように、名前が残ることはありません。

よくある心配と、その答えを並べます。

心配答え
知人の店のサイトを何度も見ている誰が見たかは分かりません。「同じ人が何回か来た」という数字にはなりますが、それが誰かは出ません
ログインしていないのに分かる?分かりません。ログインや会員登録をしていれば話は別です(後述)
スマホで見たら位置がバレる?おおまかな地域が出ることはありますが、実際にいる場所とはずれます
履歴を消せば安全?そもそも相手に名前は伝わっていません。消す必要もありません

IPアドレスで個人が分かる、は本当か

「IPアドレスが分かるから個人が特定できる」という説明をよく見ます。
ここは正確に分けて理解してください。

できることできないこと
IPアドレスから、通信会社とおおまかな地域を推測するIPアドレスから個人名や住所を知ること
同じ回線からのアクセスを数える誰の回線かを調べること

「誰の回線か」を通信会社に問い合わせても、店には教えてもらえません。
契約者の情報は個人情報だからです。
例外として、自分の権利が害された場合に、開示を請求できる制度があります(裁判外の請求と、裁判所の手続きの両方があります)。
ただしこれは誹謗中傷の投稿者を特定するような場面のための制度で、しかもIPアドレスだけでは特定に至らないこともあります。
「サイトを見られたから調べたい」で使える手段ではありません。

「企業名が分かるツール」は、お店には効きません

調べていると「訪問企業が分かる」と書かれたサービスが出てきます。あれは本当です。ただし条件があります。

仕組みはこうです。会社のオフィスからアクセスすると、その会社が契約している回線のIPアドレスが使われます。
そのIPアドレスが「どの会社のものか」という一覧と照合すると、企業名が出ます。

アクセス元企業名が出るか
会社のオフィスからの接続出ることがあります
個人のスマホ(4G/5G回線)まず出ません
自宅のWi-Fiふつうは出ません(通信会社名が出る程度)
店内や外出先のWi-Fiふつうは出ません

判定の決め手は「外から見えるIPアドレスが、企業のものとして登録されているか」です。端末がスマホかどうかで決まるわけではありません。
そのうえで、お店のホームページを見に来る人の大半は個人のスマホ回線です。
つまりこの種のツールは、飲食店・美容室・小売店では効きにくいと考えてください。BtoBで、取引先の担当者がオフィスから見に来るサイト向けの道具です。
月額が発生することも多いので、お店で導入を勧められたら、「うちのお客様はどこから見に来ますか」と聞いてから決めてください。法人のお客様が中心なら、話は変わります。

なぜ「分かる」という説明が広まっているのか

この疑問を検索すると、「分かります」と書いてあるページと「分かりません」と書いてあるページの両方が出てきます。
混乱するのは当然で、書いている人が別のことを指しているからです。

書いている人「分かる」の中身
制作会社・解析の会社人数・ページ・地域が分かるという意味。個人名のことではありません
BtoB向けツールの会社オフィスから来た場合に企業名が出るという意味。個人のことではありません
質問サイトの回答「バレない」と正しく答えているものが多いですが、断片的な説明も混ざります

だから「分かりますか」ではなく「何が分かりますか」と聞いてください。
この聞き方をすると、相手は具体的に答えるしかなくなります。
「個人名は出ません。出るのは人数と地域です」という答えが返ってくれば、その説明は正確です。

言葉が紛らわしいところ

もうひとつ、混乱のもとがあります。「ユーザー」という言葉です。

解析の画面には「ユーザー数」と出ます。人数のことだと思ってしまいますが、設定によっては、端末やブラウザごとに別々に数えられます。

起きること数え方
同じ人がスマホとパソコンで見た2人と数えられることがあります(ログインを伴う仕組みがあれば1人にまとまる場合もあります)
同じ人がCookieを削除してから見直した別の人と数えられることがあります
家族が1台のパソコンを使い分けた1人と数えられることがあります

つまり「ユーザー数=実際の人数」ではありません。
少人数のサイトほど、この誤差は大きく出ます。
数字は「増えたか減ったか」を見るものだと考えてください。絶対値を正確な人数として扱うと、判断を誤ります。

では、何を見ればいいのか

「誰が」は分かりません。分からなくても、やることは決まります。

見る数字分かること次の一手
どのページが見られているかお客様が何を知りたいかそのページを厚くする
どこで離れているかどこで分からなくなったかその手前を書き直す
どこから来たか検索か、地図か、SNSか効いている入口に力を入れる
スマホとパソコンの比率どちらで見られているかほぼスマホです。スマホでの見え方を優先する
問い合わせに至った経路何が仕事につながったかいちばん大事。ここだけは必ず計測する

「フォームが送信された」が数えられていても、安心しないでください。
GA4には、フォームの入力開始と送信を自動で拾う機能があります。ただし拾えるかどうかはフォームの作りによります。
さらに厄介なのが、「送信ボタンが押されたこと」と「問い合わせがちゃんと届いたこと」は別だという点です。送信は数えられているのに、メールが届いていないことが実際にあります。
入れたら必ず、自分で一度送ってみて、数字と受信の両方を確かめてください。当社もここを後から直しました。

アクセス解析の設置は、制作や保守のなかで一緒に対応できます。すでにお持ちのサイトで「入っているのか分からない」という点検だけでもご相談ください。

「誰か」を知らなくても、聞く方法はあります

解析では分かりません。ですが、直接たずねれば分かります。

方法分かること手間
問い合わせフォームに1問足す「当店を何で知りましたか」。選択式なら答えてもらえますほぼゼロ
来店時にひと言聞く「ホームページ見てくださいました?」。いちばん確実ですゼロ
予約時に選んでもらう予約経路。電話・ネット・紹介の比率が見えます小

解析の数字と、この答えは食い違います。そして食い違って当然です。
解析やGoogleビジネスプロフィールは、それぞれの場所での動きは数えています。ただしそれらを「同じ人の一連の行動」として結び付けることはできません。
実際には「地図で見つけて、あとからホームページも見て、最後は電話した」という人がいます。ひとつながりの動きとしては残りません。
だから、聞くのがいちばん早いのです。

フォームに項目を足す場合の注意は お問い合わせフォームとは? に書きました。項目を増やしすぎると、送信そのものが減ります。足すなら1問だけにしてください。

個人が分かってしまう例外

「分からない」と書いてきましたが、分かる場合もあります。どれも、見た人が自分から情報を渡した場合です。

場面分かること
問い合わせフォームを送った入力した名前・メールアドレス・電話番号
会員登録・ログインしたそのアカウントの行動
予約サイトから予約した予約者の情報
メールのリンクから来た送った相手が分かっている場合、誰が開いたかが分かることがあります
ごく小さな町で、めずらしい端末厳密には特定ではありませんが、状況から推測されることはあります

最後の行だけ補足します。
たとえば1日に数人しか来ないサイトで、特定の時間に特定の地域から来た記録があれば、心当たりのある人を思い浮かべることはできます。
ただしそれは推測であって、システムが教えてくれるわけではありません。

プライバシーポリシーに書くこと

個人が特定できなくても、アクセス解析を入れているなら、その旨を書いておく必要があります。

これは2つの話が重なっています。分けて考えてください。

何を求められるか
法令の話個人情報を扱うなら、利用目的などを示す必要があります
ツールの規約の話Googleアナリティクスの利用規約では、Cookie等を使ってデータを収集していることの開示が求められています

そのうえで、最低限これは書いてください。

書くこと中身
何を使っているかアクセス解析ツールを利用していること
何のために集めるかサイトの改善のため、など
止め方ブラウザのCookie設定などで拒否できること(何を拒否できるのかまで書く)

問い合わせフォームがあるなら、プライバシーポリシーは実質必須です。
お客様の名前や連絡先を預かるためです。
何を書けばいいかは ホームページに必要な法律のページ|プライバシーポリシーと特商法 にまとめました。

お客様に聞かれたときの、そのまま使える答え方

お店をやっていると、お客様や知人から実際に聞かれます。そのまま話せる形にしておきます。

「見たの、バレてる?」と聞かれたとき

見ていただいても、こちらには誰が見たか分かりません。
「今日は何人が見てくれた」という数字が出るだけで、お名前は出ないんです。

だから気にせず見てください。むしろ見ていただけると助かります。

「住所とか分かるの?」と聞かれたとき

住所は分かりません。
おおまかな市の名前が出ることはありますが、それはIPアドレスからの推定なので、
実際にいらっしゃる場所とずれることもよくあります。

「じゃあ何のために入れてるの?」と聞かれたとき

どのページがよく読まれているかを見ています。
たとえばメニューのページばかり見られているなら、写真を増やそう、という感じです。

お一人おひとりを追いかけるためのものではありません。

ここを濁さないほうが、信頼されます。
「まあ、ある程度は分かりますよ」と曖昧に答えると、相手は実際より多く分かっていると受け取ります。
分からないことは、はっきり分からないと言ってください。

よくある質問

Q. 制作会社に聞いたら「分かりますよ」と言われました

何が分かるのかを聞き返してください。
「地域・端末・見たページ・人数が分かる」という意味なら、そのとおりです。
「誰が見たか個人が分かる」という意味なら、それは違います。お店のサイトで個人名が出ることはありません。

Q. 足あと機能をつけられませんか?

SNSのような足あと機能は、ホームページには基本的にありません。
会員登録してログインしてもらう仕組みを作れば、そのアカウントの行動は追えます。ただしお店のサイトで、そこまでする必要があることはほとんどありません。

Q. 特定のお客様が見に来たか知りたいのですが

できません。そしてやらないほうがいいです。
仮に推測できたとしても、それを本人に伝えると「見られている」という不信につながります。
見に来てくれたかどうかより、来たときに知りたいことが書いてあるかに力を使ってください。

Q. アクセス解析を入れると重くなりませんか?

読み込むものが増えるので、まったく影響がないとは言えません。ただし解析タグ1つで体感が変わることは、ふつうありません。
気になるなら、測ってから判断してください。実際には、大きすぎる写真のほうが効いていることが多いです。測り方は スマホ最適化とは? をご覧ください。

Q. ホームページを見ただけでウイルスに感染しますか?

この記事の範囲を超えますが、よく一緒に心配されるので触れておきます。
通常のサイトを見ただけで感染することは、まずありません。ブラウザとスマホのOSを新しい状態に保っておいてください。

「https だから安全」ではありません。
https:// が示すのは通信が保護されていることであって、中身が安全だという保証ではありません。 詐欺サイトもhttpsを使えます。くわしくは SSL(https)とは? をご覧ください。

Q. 解析を入れていないのですが、何か分かりますか?

入れていなくても、サーバー側には通信の記録(アクセスログ)が残っていることがあります。レンタルサーバーの管理画面から見られる場合があります。
基本的な中身は「どのIPアドレスから、いつ、どのファイルが読まれたか」で、そこから直接、氏名が出てくるわけではありません。

ただし「だから何も考えなくていい」ではありません。
ログの設定によっては、ログイン名やURLに付いた情報まで記録されることがあります。
また個人情報保護法では、単独で氏名がなくても、手元の他の情報と照合して個人が分かる状態なら個人情報として扱われます。 会員情報や問い合わせの記録と突き合わせられる場合が、これにあたります。
解析を入れていないから何もしなくてよい、とは考えないでください。ログの扱いも、プライバシーポリシーで触れておくのが安全です。

なお、ログは読み解くのが大変でふだんの運用には向きません。傾向を知りたいなら、素直にアクセス解析を入れてください。

Q. 競合店にうちのサイトを見られていないか気になります

見られていると考えてください。そして防ぐ方法はありません。
ホームページは誰でも見られる場所にあります。同業に見られて困る情報は、そもそも載せないという判断になります。
逆に言えば、お客様に伝えたいことは堂々と載せてかまいません。同業に真似される心配より、見つけてもらえないことのほうが損失は大きいです。

Q. 誰が見たか分からないなら、解析を入れる意味はありますか?

あります。知りたいのは「誰か」ではなく「何が効いたか」だからです。
どのページが読まれ、どこで離れ、どこから来たか。この3つが分かれば、次に直す場所が決まります。
個人を知らなくても、店は良くなります。

まとめ

結論
誰が見たか分かりません。名前も連絡先も出ません
分かること人数・ページ・流入元・おおまかな地域・端末
地域の精度市区町村まで。しかも実際の居場所とずれます
IPアドレス通信会社と地域の推測まで。個人名は分かりません
企業名が分かるツール個人客中心の店では効きにくい。個人のスマホ回線からは出にくいためです
分かる例外フォーム送信・会員登録など、本人が情報を渡した場合
確実に知る方法フォームに1問足す/来店時に聞く。解析より正確です
見るべき数字どのページ・どこで離脱・どこから来たか。問い合わせの計測は別途設定が必要

当社はホームページ制作の際に、アクセス解析の設置と問い合わせが数えられる状態になっているかまで確認してお渡ししています。
すでにお持ちのサイトで「数字が取れているか分からない」という点検だけのご相談も承ります。

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